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ならば滑稽を演じてやる / 新作のためのステートメント


[画像: 彦坂尚嘉 「Floor Event No.1」 (1971) Gelatin silver print, 11.2 x 18.5 cm]

[画像: 彦坂尚嘉 「Floor Event No.1」 (1971) Gelatin silver print, 11.2 x 18.5 cm]

 

〈新作のためのステートメント〉

「対話しよう」が「マジメだね」に思われてしまう現実をまず見なくてはならないのではないか。どうしてそれを無視して何かを語れようか。これは根本的な問題だ。根本から目を逸らしている。

(これはあなたにとってきっと遠い話ではありません。例えば、英語をそれらしく発音しようとしたら笑われた、ということはありませんでしたか? 仮にその経験がなかったとしても、その感じはわかりませんか? それを措いて「グローバルだからエイゴだ」なんて、今更なにを、とそう思いませんか?)

 目を逸らしている。目を逸らしたまま何か言おうにも、これでは口から出てくる言葉がすべて自分ではない誰かの、優等生のものでしかなくなる。誰かが期待する「正解」を吐くだけのマジメないい子ちゃんにしかなれなくなる。いや、優等生に浸るのはキモチイイ。でも心のどこかで白けてしまう。なぜって、どうしたって滑稽なんだから。「それでもマジメになることが今の時代には必要とされているんだ」? バカ言わないでくれ。そんなのはゴメンだ。

 自由になるにはどうすりゃいい。対話を叶えるにはなにすりゃいい。できることは表現することだけだ。表現するとは見つめることだ。かすかにしか見えないものを。あるいは見たくもないものを。絶望的な現実を、きちんと見つめることだ。絶望的な現実とは「マジメ」な「優等生」にしかなれない現状だ。つまり滑稽にしかなれない現状だ。ならば、滑稽さを堂々と演じてやる。徹底的に、「マジメ」にフザけてやる。そしてズレてやる。ズレてズレて、問題の根本を明らかにしてやる。それが唯一の抵抗の方法なんじゃないかと僕は思う。

 だからいま、フザケてやりたくてしかたがない。

 

……というわけで次回公演のためにワークショップをやります。

テーマは「ふざける」です。ステートメントのまんまですが。

亜人間都市の方法論をなんとなく紹介しながら、ステートメントに書いたような問題意識を共有しつつ、「ふざける」というキーワードから参加者自身について語ってもらいます。最終的に小作品を作ったり何だりするかどうかについては、いま考えているところです。

年内(秋-冬ごろ)を予定している次回以降の公演を見据え、ワークショップを通して多くの方と出会えればいいなと思います。

見学での参加も大歓迎。 ワークショップ内容も別段技術を要するものにする気はありませんので、俳優でなくてもぜひぜひご参加いただきたいのですが、それでも抵抗のある方などは見学としてお気軽にご参加ください。

なお、亜人間都市は現在は劇作・演出の黒木ひとりで回しています。制作や美術、音響、照明等のスタッフさんや、他にも広くデザイナーさんとの繋がりを切実に求めています。ご興味がありましたら、どうぞご参加ください。

 

亜人間都市ワークショップ「ふざける」

《日程》

① 6月4日(日) 13:30〜16:30

② 6月4日(日) 17:30〜20:30

③ 6月11日(日) 13:30〜16:30

④ 6月11日(日) 17:30〜20:30

《会場》

新宿区内施設

(会場はWS参加希望にのみお知らせします)

(なお、最寄駅は西早稲田駅です徒歩0分)

《参加費》

500円

《その他》

持ち物服装等特に指定はありません。お好きな格好でどうぞ。

筆記用具などあると良いかもしれませんが、なくても大丈夫でしょう。

 参加希望の方はこちらのフォームかどうぞ!

ふるってご参加いただければ幸いです。よろしくお願い致します。


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